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口頭

陽子入射反応における最前方方向の中性子生成二重微分断面積の測定

佐藤 大樹; 岩元 洋介; 小川 達彦

no journal, , 

数10MeV以上のエネルギーを持つ陽子と物質との相互作用において最前方方向に多く生成される中性子は、その透過力から陽子加速器施設の遮蔽設計で重要となる。一方、実験データが不足しているため、遮蔽設計で利用される粒子輸送計算コードの最前方方向中性子生成に関する精度検証は十分に実施されていない。そこで、粒子輸送コードPHITSによる遮蔽計算の高度化を図るため、高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)において、炭素, アルミニウム, 鉄及び鉛への20, 34, 48, 63及び78MeV陽子入射に対する最前方方向中性子生成二重微分断面積(DDX)の系統的な実験データの整備を進めている。平成27年度は、63MeV及び78MeV陽子入射に対するDDXを取得し、PHITSの核反応計算に利用される評価済み核データライブラリJENDL-4.0/HE及び理論模型INCLの予測値と比較した。実験で得たDDXでは、核反応のQ値とエネルギー準位に対応したピーク及び準自由散乱によるピークが観測された。これに対し、JENDL-4.0/HEはQ値に対応したピークを再現するが、準自由散乱によるピークを再現できず、INCLはエネルギー準位の情報を持たない理由からいずれのピーク構造も再現できなかった。今後もDDXの取得を進め、PHITSによる最前方方向への中性子生成の予測精度の向上を図る。

口頭

$$gamma$$線照射時の模擬炭酸塩スラリーでの水位上昇とガス保持挙動

本岡 隆文; 山岸 功; 永石 隆二

no journal, , 

模擬炭酸塩スラリーを用いた$$gamma$$線照射試験を行い、高性能容器上のたまり水の発生原因に関する基礎知見を取得した。炭酸塩濃度95g/Lのスラリーに$$gamma$$線を8.5kGy/h照射したところ、水位上昇、スラリー内の気泡発生、上澄液の出現、並びにガス放出を認めた。水位上昇の原因はスラリー内のガス蓄積による体積膨張と考えられた。

口頭

堆積物および基盤岩における石英の電子スピン共鳴特性信号の特徴

西村 周作; 安江 健一; 徳安 佳代子; 斗澤 皓正; 堀内 泰治; 小松 哲也

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、山地の形成過程を把握することは、将来の地質環境の変化を予測・評価する上で重要である。そのため、本技術開発では、山地の形成過程を把握するための後背地解析技術として、堆積物と基盤岩中の石英の電子スピン共鳴(ESR)信号特性を用いた供給源を推定するための手法の開発を進めている。試料は、付知川沿いの堆積物、その周辺に分布する基盤岩(濃飛流紋岩と花崗岩)から抽出した石英を用いた。ESR測定は、Al, Ti-LiとE1'中心信号を測定した。Al, Ti-LiとE1'中心信号において、堆積物のESR信号特性は、下部が濃飛流紋岩と上部が花崗岩に近い信号特性を示し、未照射試料と照射試料の両方で同じ傾向を示した。以上の測定結果から、ESR特性信号を用いることで、堆積物の供給源を推定できる可能性が見出された。

口頭

再処理低レベル放射性廃液のセメント固化体からの水素ガス生成の検討

伊藤 義之; 松島 怜達; 佐藤 史紀; 小島 順二

no journal, , 

東海・再処理施設の低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)では、低レベル放射性廃液の処理により発生するスラリ廃液及び炭酸塩廃液をセメント固化し廃棄体を作製することを計画している。本研究では、作製したセメント固化体からの水素発生量を検討するため、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のコバルト60$$gamma$$線照射施設にて、セメント試料の$$gamma$$線照射試験を行い、水素生成G値(G(H$$_{2}$$))を測定した。その結果、スラリ固化体(充てん率10$$sim$$50wt%)のG(H$$_{2}$$)は、約0.04であり、スラリ廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ半分に低下した。また、炭酸塩固化体(充てん率10$$sim$$30wt%)のG(H$$_{2}$$)は、約0.05であり、炭酸塩廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ1/3に低下した。炭酸塩固化体のG(H$$_{2}$$)がスラリ固化体の値よりも高かった要因として、炭酸塩廃液中の炭酸イオンは、水の放射線分解で生成する水素ガス発生量を増加させる作用がある一方、スラリ廃液中に含まれる硝酸イオンは、水素ガス発生量を減少させる作用があるためと考えられる。

口頭

マイクロPIXE分析を用いた焼却灰の元素組成測定

阿部 智久; 嶋崎 竹二郎; 中山 卓也; 大曽根 理; 大杉 武史; 中澤 修; 百合 庸介*; 山田 尚人*; 佐藤 隆博*

no journal, , 

本研究では、有害物質の溶出を抑制した焼却灰のセメント固化技術を開発するために、焼却灰をセメント固化した際の固化時における焼却灰からセメントへの有害物質の移動及び固化されたセメント固化体から溶出する有害物質の移動を明らかにすることを目指す。研究の第一段階として、マイクロPIXEにより焼却灰粒子を測定し、その違いを検出することを試みた。試料には模擬灰を使用し、粒子を樹脂材に包埋することで、測定試料として作製した。マイクロPIXE測定の結果、焼却灰粒子の数百マイクロメーターの範囲で2つの粒子の組成の違いを検出することができた。セメント固化に影響を与える硫黄等の軽元素についても検出できたため、焼却灰と固化の影響について今後検討したいと考えている。

口頭

高速炉燃料被覆管用ODSフェライト鋼の照射下組織安定性に関する研究

丹野 敬嗣; 岡 弘; 矢野 康英; 大塚 智史; 皆藤 威二

no journal, , 

原子力機構が開発した酸化物分散強化型(ODS)鋼について、高温強度を担う酸化物分散ナノ粒子の照射下安定性や耐食性を考慮してCrを増量した場合の照射脆化の有無を評価するため、Fe自己イオン照射試験を400$$^{circ}$$Cで実施した。また、高速炉照射環境下で生じるHe(0.2appmHe/dpa程度)の影響を評価するため、FeイオンとHeイオンのデュアル照射試験を470$$^{circ}$$Cで実施した。Feシングル照射では、照射初期から照射硬化が見られ、概ね150dpaからは硬さが減少に転じた。しかし、230dpaに達しても照射前の硬さを上回っていた。本照射試験の範囲では、9Cr-ODS鋼と11Cr-ODS鋼の照射効果挙動に明瞭な差は認められず、Crを増量したことによる顕著な硬化量増加や照射脆化の懸念増大はないと考えられる。Fe+Heデュアル照射(60dpa)では硬化量が小さく、Heの存在による微細で高密度なボイド形成は60dpaの時点では生じていないと考えられる。

口頭

多核種除去設備廃棄物を模擬した無機固化体を対象とした$$gamma$$線照射時における水素ガスの評価

佐藤 淳也; 鈴木 眞司*; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 目黒 義弘; 中澤 修

no journal, , 

福島第一原子力発電所の汚染水処理を行う多核種除去設備から発生する二次廃棄物は、固化処理の実績がないものが多く、新たな固化の方法を検討する必要がある。当Grでは、固化技術の選定に向けた基礎データの取得を目的として、既存の固化技術を対象に模擬廃棄物を用いた固化基礎試験を進めている。水を用いた固化技術(例えば、セメント固化法)で作製した固化体では、水の放射線分解による水素ガスが発生する。水素ガスは可燃性ガスであるため、処分時の安全性を確保する上で放射線照射時の固化体からの水素発生の評価が重要である。本試験では無機固型化材を用いて二次廃棄物のうちケイチタン酸及びアンチモン吸着材を固化した場合に、廃棄物に含まれる核種由来の$$gamma$$線による水素ガス発生量を評価する目的で、工学的な成立性の観点から最適化した水固型化材比で固化試料を作製し、$$gamma$$線照射試験を実施して水素ガス発生のG値を算出した。本試験により、模擬廃棄物充填率を40wt%とした固化試料からの、$$gamma$$線照射に伴う水素ガス発生のG値を求めることができた。

口頭

多核種除去設備廃棄物を模擬した無機固化体を対象とした電子線照射時における水素ガスの評価

佐藤 淳也; 鈴木 眞司*; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 目黒 義弘; 中澤 修

no journal, , 

福島第一原子力発電所の汚染水処理を行う多核種除去設備から発生する二次廃棄物は、固化処理の実績がないものが多く、新たな固化の方法を検討する必要がある。廃棄物処理技術グループでは、固化技術の選定に向けた基礎データの取得を目的として、既存の固化技術を対象に模擬廃棄物を用いた固化基礎試験を進めている。水を用いた固化技術(例えば、セメント固化法)で作製した固化体では、水の放射線分解による水素ガスが発生する。水素ガスは可燃性ガスであるため、処分時の安全性を確保する上で放射線照射時の固化体からの水素発生の評価が重要である。本試験では無機固型化材を用いて二次廃棄物のうちケイチタン酸及びアンチモン吸着材を固化した場合に、廃棄物に含まれる核種由来の$$beta$$線による水素ガス発生量を評価する目的で、工学的な成立性の観点から最適化した水固型化材比で固化試料を作製し、電子線照射試験を実施した。試験の結果、乾燥前後の重量変化から固化試料の含水率を求めた。単位水重量あたりの水素ガス発生量を算出した。

口頭

特殊環境下における軽水炉プラント情報取得に関する機器開発

武内 伴照; 土谷 邦彦; 石原 正博; 駒野目 裕久*; 三浦 邦明*

no journal, , 

原子力発電所における監視システムの高度化の一環として、過酷事故が発生した際にも監視機能を失わない耐放射線性カメラ及び原子炉情報伝送システムの技術基開発を実施している。本研究では、耐放射線性カメラ及び可視光無線伝送システムに対する$$gamma$$線照射の影響評価を行った。耐放射線性カメラに関し、照射中に撮像素子のフォトゲート電圧を変化させたところ、最も良好な画質が得られる電圧値は、照射前の-1.6Vではなく、0Vであることが分かった。こうした挙動のメカニズムを明らかにするため、照射後の撮像素子について光電変換特性を計測した。その結果、光電変換感度の高さよりも飽和電荷量の大きさを優先した電圧条件にするほうが、放射線による暗電流増加の影響が相対的に軽減され、画質への影響が抑制されたことが原因と示唆された。また、可視光無線伝送システムに関し、照射下における熱電対による温度計測値は、室温$$sim$$125$$^{circ}$$Cの全範囲で復号化が可能であった。また、その精度は約3$$^{circ}$$C以内であり、2$$^{circ}$$C/minの温度勾配を与えた場合にもその精度は変わらず、環境の温度が変化する場合にも十分に無線計測が可能なことが示された。

口頭

Co-60$$gamma$$線照射下の炭酸塩スラリーの放射線分解挙動に関する研究

永石 隆二; 本岡 隆文; 山岸 功; 井上 将男*; 松村 太伊知

no journal, , 

多核種除去設備(ALPS)の高性能容器(HIC)中で起きた炭酸塩スラリーの液位上昇に伴うたまり水発生は、スラリー中のSr-90等からのベータ線による放射線分解に起因すると考えられるが、詳細は明らかにされておらず、その原因究明を含めたスラリー廃棄物の安全管理の観点から、放射線分解挙動に関する研究を段階的に進めてきた。本研究では、一連の実験の中で炭酸塩スラリー中の放射線分解挙動について明らかにした。ここで、処理水中の海水成分や添加物の炭酸塩が与える水の放射線分解への影響について明らかにするとともに、分解生成物の過酸化水素の熱分解による酸素発生等について議論した。

口頭

防錆剤を含む希釈人工海水中での$$gamma$$線照射下炭素鋼腐食試験

佐藤 智徳; 加藤 千明; 上野 文義; 逢坂 正彦

no journal, , 

福島第一原子力発電所1-3号機では、デブリ取出し時にPCV内が大気開放されるため、防錆剤の使用が検討されている。そこで、$$gamma$$線照射下で腐食試験を実施し、防錆剤の効果に対する$$gamma$$線照射の影響を確認した。防錆剤にはタングステン酸ナトリウム(Na$$_{2}$$WO$$_{4}$$)、亜鉛/炭酸ナトリウム混合リン酸塩(MPCI)、亜鉛/モリブデン酸ナトリウム混合リン酸塩(MMPI)を用いた。また、各防錆剤に関して、照射下で自然浸漬電位を測定し、電位の変化に基づき防錆剤の照射下での効果を検討した。腐食試験の結果、Na$$_{2}$$WO$$_{4}$$では、5000ppm以上では腐食が抑制されることを確認した。MPCIおよびMMPIではすべての条件において腐食の抑制が確認された。電位測定において、Na$$_{2}$$WO$$_{4}$$では電位の大きな上昇が確認され、$$gamma$$線照射下でも安定な不働態皮膜が形成され、腐食が抑制されたと考えられた。一方、MPCIでは、添加なしとほぼ変わらない電位が観測され、カソード反応とともに炭素鋼の溶出反応も抑制されて腐食が抑制されることが示唆された。MMPIでは若干の電位の上昇が確認され、リン酸塩によるカソード反応抑制よりも、モリブデン酸による溶出抑制が$$gamma$$線照射下でも支配的に働いたと考えられた。

口頭

サブミクロンスケールの放射線輸送シミュレーションを応用したシンチレータ発光強度の理論計算

小川 達彦; 八巻 徹也*; 佐藤 達彦

no journal, , 

電子線, $$gamma$$線, 陽子, 重イオンなどの多様な種類の放射線の検出器として、シンチレータが広く利用されている。シンチレータは基本的に付与されたエネルギーに応じて発光を起こすが、エネルギー付与密度の高い重イオンのような粒子に対しては、逆に発光が少なくなる現象(クエンチング現象)が生じる。本研究では、シンチレータの発光が入射粒子による蛍光分子の励起によって起こることに加えて、クエンチング現象を起こすメカニズム(F$"{o}$rster効果)を考慮したうえで、蛍光分子の損傷や励起を計算コードRITRACKSを用いた分子スケールの放射線挙動計算で予測して、シンチレータの発光強度を計算した。入射粒子として、0.1MeVから150MeVの陽子、0.1MeVから1MeVの電子をフルストップ厚のNE102シンチレータに入射させ、各種粒子の入射に対する発光量を先行研究の測定値等と比較した。計算結果は、電子入射の場合入射エネルギーと発光量が比例する一方、陽子入射の場合は入射エネルギーに対して発光量が非線形に増加しており、放射線測定におけるシンチレータの発光の傾向を正確に再現することができた。

口頭

硝酸浸漬中$$gamma$$線照射試験によるタンタルの放射線分解水素吸収挙動の検討

石島 暖大; 上野 文義

no journal, , 

使用済燃料再処理施設では、タンタル(Ta)を中間材とした爆着接合を用いて製造されたZr/Ta/SUS継手が使用されている。一方、使用済燃料溶液中では、溶存する放射線核種から放出される放射線により水が分解され水素が常に生じるため、異材接合継手を構成する材料では、長期間の使用に伴う水素吸収により、水素ぜい化が生じることが懸念される。そこで本研究では、異材接合材の放射線分解水素吸収挙動に関する基礎的な知見を得るため、Taに対して硝酸浸漬環境下における$$gamma$$線照射試験を実施し、放射線分解水素吸収量を評価するとともに、$$gamma$$線照射下における定荷重引張試験を実施し放射線分解水素吸収による水素ぜい化挙動を評価した。その結果、Taは7mol/Lまでの濃度の硝酸水溶液中において、放射線分解水素を吸収し難く、そのため水素ぜい化を示さない事を明らかにした。また、この原因は硝酸水溶液に浸漬したことによりTa表面に生成する酸化皮膜による水素吸着の抑制によるものと考えられる。

口頭

福島燃料デブリ等取出しに係わる多機能レーザー加工ヘッドの耐放射線性研究・開発

村松 壽晴; 中村 将輝; 阿部 浩之*

no journal, , 

廃止措置技術の研究開発では、電子部品の耐放射線性の向上が大きな課題である。他方、同様に耐放射線性が求められる宇宙利用を目的として開発されている電子部品を利用する場合でも、これらは非常に高価であり、コスト面で問題が発生する。ここで、多少なりとも放射線照射に対して影響の少ない民生用の電子部品でユニットを構成することができれば、費用対効果に優れた廃止措置利用技術となる可能性がある。原子力機構レーザー共同研究所では、廃止措置利用を目指したレーザー集光ヘッドと各種外界センサを組み合わせた多機能レーザー加工ヘッドを開発中である。本研究では、センサ内部の電子部品について、これを代替可能な民生電子部品と合わせて$$gamma$$線照射を行い、それらの性能変化を確認することで、耐放射線性の優劣を確認する。

口頭

高線量照射下における高Ni鋼材料の微細組織安定性に関する研究

井上 利彦; 山県 一郎; 大塚 智史; 皆藤 威二; 山下 真一郎; 井岡 郁夫

no journal, , 

高Ni鋼は、良好な耐スエリング特性を有していることから燃料被覆官材料として開発されている一方、照射や高温熱時効に伴う延性の低下が$$gamma$$'(Ni$$_{3}$$(Ti,Al))析出物の粗大化や粒界での再析出が延性低下の要因の一つとされている。これら課題を克服するため、原子力機構ではNimonic PE16で利用している$$gamma$$'析出型とは異なる炭窒化物析出型の高Ni鋼(15Cr-35Ni鋼)と$$gamma$$'よりも安定と考えられる$$gamma$$"(Ni$$_{3}$$Nb)を加えた$$gamma$$'/$$gamma$$"析出型の高Ni鋼(15Cr-43Ni鋼)を開発し、特性評価を進めている。本研究では、15Cr-35Ni鋼に冷間加工を追加工した高Ni鋼(15Cr-35Ni-28鋼)を評価対象に加え、照射下での微細組織安定性の評価を目的として系統的な条件での照射試験が可能な量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所イオン照射施設(TIARA)にてイオン照射を行ないTEM観察を行った。その結果、15Cr-35Ni-28鋼は照射量250dpaでもPNC316鋼と比較すると微細組織安定性に優れていることを確認した。

口頭

STEMによるイメージクリスタルの形状観察と今後の展望

芹澤 弘幸; 加治 芳行; 山本 春也*; 安永 和史*; 大石 佑治*; 山中 伸介*

no journal, , 

スパッタ法により、CeO$$_{2}$$薄膜(膜厚800nm)をSrTiO$$_{3}$$(001)基板上に製膜し、マッフル炉で2時間、1000$$^{circ}$$Cでアニールした。CeO$$_{2}$$は高温では容易に還元されてしまうため、薄膜試料のアニールは空気中で行った。高崎量子応用研究所のイオン注入装置により、薄膜試料に室温で130keVのヘリウム(3.75$$times$$10$$^{15}$$/cm$$^{2}$$)をイオン注入した後、大気中1500$$^{circ}$$Cで2時間アニールしてヘリウムを放出させた。薄膜表面をFIB-SEMで、薄膜断面をTEMで観察した。試料断面には、数nmオーダーのガスバブルが多数観察された。生成したガスバブルを詳細に観察した結果、薄膜表面には、ガス放出時に発生したと考えられるブリスタが多数発現していた。また、断面観察の結果、薄膜内部には、数十から100nm程度のサイズのガスバブルが多数発現していることが分かった。バブルのTEM像から、ガスバブルと思われたキャビティーは、ナノスケールの負結晶であることも判明した。

口頭

ゼオライト-水混合物中での2-クロロフェノールの放射線分解反応

熊谷 友多; 菅原 敦; 瀬川 優佳里; 渡邉 雅之

no journal, , 

ゼオライト細孔内を反応場とすることで、放射線化学反応の効率が高まる可能性がある。そのため、放射線を利用した環境負荷物質の分解への応用が期待される。本研究では、この可能性を検証するために、ゼオライトへの吸着と放射線照射を用いた有機塩素化合物の分解反応を検討した。具体的には、2-クロロフェノール(2-ClPh)をモデル物質として、$$gamma$$線照射実験を行い、水溶液中およびゼオライト-水混合物中での分解効率を調べた。その結果、疎水性のゼオライトを用いた場合には、2-ClPhの細孔内への吸着と濃縮が生じ、放射線照射による2-ClPhの分解効率が増加することが明らかになった。一方で、親水性のゼオライトでは、分解効率の増加は認められなかった。これは、親水性ゼオライトでは2-ClPhに対する吸着性能が低いため、細孔内での放射線化学反応が効率よく進まなかったためと考えられる。この結果から、吸着性能の高いゼオライトを利用して反応効率を向上させることで、水溶性環境負荷物質の分解への放射線利用の可能性が高まると考えられる。

口頭

プロトンマイクロビームによる中性子光学素子の作製

酒井 卓郎; 飯倉 寛; 松林 政仁; 山田 尚人*; 佐藤 隆博*; 石井 保行*; 内田 正哉*

no journal, , 

真空中を伝播する電子が、平面波や球面波ではなく、らせん状の波面を持ち得ることが報告された。電子がこのような波面を持ち得ることは全く考えられておらず、大きな注目を浴びた発見である。本研究においては、中性子も同様にらせん状の波面を持ち得ることを観測するために、MeV級プロトンビームの描画による微細加工技術を駆使して中性子用の回折格子の作製に取り組んでおり、現在までの進捗状況を報告する。中性子は高い物質透過性を有するため、透過型の回折格子として利用するためには、中性子吸収体を含む材料を十分な厚さで加工する必要がある。そこで、大気照射可能であり、アスペクト比の高い加工が可能であるプロトンマイクロビームを利用した。具体的な手順としては、中性子吸収体である酸化ガドリニウムのナノ粒子を混入した紫外線硬化樹脂に対して、パターン照射を行った。利用したプロトンビームのエネルギーは3MeV、電流1$$sim$$2pA、照射時間は10分以下である。照射後、現像処理を行った後、塩酸で未照射部位をエッチングし、超臨界乾燥装置で乾燥処理を行った。その結果、設計通りの加工ができることを確認した。

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